The 28th International Conference
for Women in Business
第28回
国際女性ビジネス会議

CONFERENCE SESSION

カンファレンスセッション

カンファレンスセッション成長へのチャレンジ

多様性は、成長の基礎。ルールを壊し、チャレンジへの思いを発信し続ける

森田 隆之氏

森田 隆之氏Takayuki Morita

NEC 代表執行役社長 兼 CEO

続いてプライム企業の社長による、「成長へのチャレンジ」と題してのトークショーです。NEC代表執行役社長兼CEOの森田隆之さん、野村ホールディングス代表執行役社長 グループCEOの奥田健太郎さん、日本生命の代表取締役社長 社長執行役員である清水博さんがステージに上がります。進行を務めるのは、佐々木かをりです。

まずは佐々木から、各社の女性管理職比率について伺うと、「2025年までに20%」「2030年までに30%」などの数値目標と、年々上がっている成果についての答えが返ってきました。そこで佐々木から「20%などは、私からすると低いなと思うんですよね。それは、『男性管理職を80%にする』と宣言をしているようなものだし、ちょっと違和感があるのではないかと思うのですが、いかがでしょう?」と、鋭い質問が投げかけられます。

奥田 健太郎氏

奥田 健太郎氏Kentaro Okuda

野村ホールディングス株式会社 代表執行役社長 グループCEO

その言葉を受け、「その通りですね」「日本人男性の新卒を前提としたさまざまなルールを壊していかなければいけない」「佐々木さんのような方から『遅れている』と言っていただくことが、とても力になる」と、それぞれ真摯なコメントが返され、「では、その思いを、どのように何万人もの社員へ伝えていくのか?」と、具体的なアクションへ展開していきました。

「ダイバーシティ&インクルージョンをかなり発信するようにしています。イベントにもよく出ていますし、ダイバーシティは、会社を強くするんだとよく言っています」と、奥田社長。この日の参加者へのギフトバッグに入っている野村グループ自社農場のコーンスープにふれ、「このように、新しいことを始めています。ジェンダーだけではないダイバーシティで、新しい人がたくさん入って活躍できる組織にしたい」とコミットしました。

清水社長は、「組織の隅々まで、メッセージを発信し続ける」と、言葉に力を込めます。
「一人ひとりの能力とエンゲージメントを高めることにつながるというのが、僕のダイバーシティ&インクルージョンの定義です。そうすれば、お客様へのサービスや、企業のあらゆる活動が高まる。多様性というのは、成長の基礎だと思っています」

清水 博氏

清水 博氏Hiroshi Shimizu

日本生命保険相互会社 代表取締役社長 社長執行役員

「女性、外国人をはじめ、多様なチームメンバーと仕事をすることで、より良い成果を生み出すことができた経験が何度もある」という森田CEO。「それをとにかく発信していくとともに、女性の社員にメンターを付けるなどの仕組みをつくる。モノカルチャーが生み出す “死角”というリスクをコントロールする意味でも、多様性というのは経営に必須です」と明言します。

「多様性があることは、労働力を確保しているという意味でなく、新しい知恵が集まる機会となり、企業が成長できるということだと考えています。これからもぜひ、皆さんのようなプライム企業の社長がこの場に参加していただきたいと思います。私たちも一緒に成長を見ていきたいと思います」と佐々木が締めくくり、3人のリーダーが続けるチャレンジを本音で語り合ったセッションが終了しました。

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