The 28th International Conference
for Women in Business
第28回
国際女性ビジネス会議

CONFERENCE SESSION

カンファレンスセッション

カンファレンスセッション新しいリーダーシップ

変化に機敏に対応し、一人ひとりが成長できるようなリーダーシップを。

笹田 珠生氏

笹田 珠生氏Tamao Sasada

バンク・オブ・アメリカ 在日代表

第二部トークショー最初のセッションは、きらきらと輝く女性リーダー3名がご登壇。Linkedin日本代表 田中若菜さん、バンク・オブ・アメリカ在日代表 笹田珠生さん、NEC Corporate SVP、Deputy CFO青山朝子さんが、新しいリーダーシップとはなにか、成果を生み出すチームをどのように作っていくかについてお話くださいます。

NECの生成AIを使って、今朝、「新しいリーダーシップとは?」と定義を聴いてみたという青山さん。その斬新な発想に会場が湧いたところで、生成AIの回答を共有します。
1.組織長のビジョンや価値観の共有、2.チームメンバーの能力開発、3.チームワークの構築、4.倫理観と責任感の促進、5.挑戦と成長の促進、これらの手順をふむことで、組織長がリーダーシップを発揮し、チームメンバー自身がリーダーシップを発揮することができる。新しい組織とチームメンバー双方が成長することを目的としているのが特徴ですと。
「どうですか?生成AI、かなりすごいですよね!」と感嘆の声をあげる青山さんに、登壇者も会場のみなさんも一斉に頷きます。

今年3月からLinkedin日本代表となった田中若菜さんは、自分にとって大切なポイントが3つあると明かします。一つ目は、アスピレーショナルなゴールを設定すること。二つ目は、チームをベストな状態に導いて、一人ひとりが自分らしく能力を発揮できるチームをつくりあげること。三つ目は、一人ひとりが自分を成長させる場をつくること。
「すべての経験はスキルアップにつながるというコンセプトから、一人ひとりが成長できるようなリーダーシップを心がけています」

田中 若菜氏

田中 若菜氏Wakana Tanaka

LinkedIn 日本代表

一方、すでに4年間バンク・オブ・アメリカの日本の社長を務めてきた笹田珠生さんは、社長に就任して最初に行ったことは、ビジョンとミッションの設定で、これを日本のリーダーシップチームと共有したといい、そのミッションを達成するための戦略を策定したと続けます。まず、サステナブルに成長すること、二つ目にコラボレーションと、ミューチュアルトラスト(相互信頼)、三つ目にオーナーシップ、そして四つ目にブランディング。これらをもとにアクションプランを作ったことなどがリーダー間の結束に役立ち、コロナ禍を乗り越えるのにも役立った。「こうした激しい変化にアジャイルに対応できるかどうか。そこはリーダーシップによって大きく変わるところだと思います」

NECの前はずっと外資系組織でキャリアを積み、日本企業へ移るときに「大丈夫なの?」と心配されたという青山さんは、変革時のリーダーシップを求められたと思って入社。そこで学んだことがあると言います。それは、変革時のリーダーシップというのは、まずビジョンをセットすること。その上でチームが意思決定できるようにプライオリティを決めることがすごく大事だということ。そしてチームのコミュニケーションをよくすること。
「こうしたことをやっていくと、外資系か日本企業かなどは関係なくリーダーシップを発揮できると思いました」

青山 朝子氏

青山 朝子氏Asako Aoyama

NEC Corporate SVP

その後、組織のカルチャーを変えることについて、また、どうやって困難を乗り越えてきたかへと話題が展開。「女性とか日本人ということをハンディと捉えるより、特性を活用するようにしてきた。ダイバーシティの時代は、個が強みや機能を持ち寄って仕事をする」と笹田さん。「自分がどう貢献できるか、常にスキルアップを意識してきた。また、母親であることにも妥協しなくて良い職場を選び、目の前にあるチャレンジを一つ一つクリアして実現してきた」と田中さん。

3人の女性リーダーの体験に基づく貴重なお話が惜しみなく語られるうち、あっという間に終了時刻となり、それぞれの締めの一言が。
「一人ひとりが自分のキャリアにオーナーシップをもって、どういうリーダーになりたいかのビジョンをつくることがまず大切」と田中さん。「変化が激しい時代、対応できるようなアジリティが大事」と笹田さん。

そして、青山さんが、「AIも私たちも言っていることは似通っているかもしれないが、実践するのが難しいのがリーダーシップ」と明るく情熱的な笑顔で締めくくりました。

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