REPORTイブニングセッション
イブニングセッション
女性活躍が日本を動かす
女性政策は国家戦略。一番大事なのは男女共同参画です
野田 聖子氏Seiko Noda
内閣府特命担当大臣(地方創生 少子化対策 男女共同参画)・女性活躍担当・こども政策担当・孤独・孤立対策担当・(第2次岸田文雄内閣)
衆議院議員
「大学の友人である佐々木かをりさんが人生をかけた国際女性ビジネス会議。その27回目ということで、今日は私が預かった仕事を通じて見えてきたことについてご報告します」と、メインステージに立つ野田聖子大臣。
はじめに、「いい意味での対立軸はあったが、当選同期で30年一緒にやってきた仲間」でもあった安倍元総理への深い哀悼の意を表します。
そして本題である、男女共同参画会議で立てた4つの柱について。
まず一つ目は、女性の経済的自立。女性は男性の7掛けなどと言われつつも改革が進まなかった男女の賃金格差に初めて前進があり、今年から企業に賃金の公表が義務付けられたことを述べ、そのメリットをこう強調しました。
「賃金格差を公表することで、働く側はSDGsに見合う企業であるかどうかの判断材料となる。経営者にとっても有能な人材を獲得するチャンスとなり、賃金格差をなくしダイバーシティ進めることで経営の持続性を担保できる。つまり、雇用する側もされる側も日本という国も、win-win-winなのです」
そして、地方創生の視点からみても、「根っこは一緒」。高齢化のピークは下がり、今後は少子化の時代。地方に生まれた女性がそこに住みながら、経済自立が可能で子どもを産んでいける環境づくりが大切と言います。
「女性政策は国家戦略。一番大事なのは男女共同参画です」
2つ目に、女性の尊厳を守るために、特に性被害から女性を守るための取り組みについて説明。
3つ目には、先頃閣議決定され、2023年に創設が予定されている「こども家庭庁」を取り上げ、「議論が深まらなかったのは残念でしたが、実は中身がユニーク」と明かします。
「こどもまんなか社会をつくる」というのは世界でも初めての提言だったこと。それまでの「こども」の年齢を事実上撤回して対象を周産期から自立できるまでとし、国が責任をもって支えていくこと。それは、胎児であるこどもを育む女性がしっかり母となれるように国が責任を持つことでもある。「これからの日本を変えていく土台であるということが極めて重要です」と言葉に力を込めました。
凛々しい姿のその手にしっかりと佐々木かをりプロデュースの手帳「アクションプランナー」を携え、「この佐々木ノートに、日程はもとより、これらの必要なデータや印象に残った色々な方の言葉を貼り付けている」と言います。
パワフルで説得力のある一言一言に多くの参加者が頷いたところで、メインステージに次の登壇者である河野太郎議員がご到着。野田聖子大臣と河野太郎議員が同じステージに。
「こうして並ぶのは総裁選以来。がんばったよね、お互い!」と笑顔を交わし、グータッチでエールを贈り合いました。