REPORTアフタヌーンセッション
アフタヌーンセッション
女性起業家への投資とその成果
1.7兆ドルのファイナンスギャップに直面する女性起業家に支援を
ウェンディ・テレキ氏Wendy Teleki
世界銀行グループ 女性起業家資金イニシアティブ(We-Fi) 事務局
事務局長
続いては東京のメインステージに、世界銀行の女性起業家資金イニシアティブ「We-Fi」(ウィーファイ)のトップ、ウェンディ・テレキさんが登壇。普段はワシントンDCにお住まいですが、ちょうど東京に滞在中。スタジオを訪れてくださいました。
開口一番、「ダイバーシティのアジェンダは大変重要であり、中でも女性が平等に参加すること、女性起業家がサポートされることが重要である」と明言。途上国において女性起業家の資金調達をサポートするイニシアティブ「We-fi」の活動や意義を説明します。
We-Fiは世界銀行がホストする取り組みで、2017年のG20で設立。その設立に携わり、「G20の際に女性起業家が支援を受けられるようリーダーシップを発揮したのは、安倍元総理の重要なレガシー」と振り返り、哀悼の意を表しました。
そして、現在、We-Fiは日本を含む13か国から支援をいただき、3億5千万ドルを50カ国のプログラムに配布。金融仲裁機関、ベンチャーキャピタル、アクセラレーター、政府組織の調達機関など250のパートナーと連携しながらプログラムを実践していると紹介。
「日本代表チャンピオンである佐々木かをりさんがリーダーシップを発揮し、日本及び世界各国でサポートいただき感謝しています」と貢献を称えます。
続いて、女性起業家にとって資金調達の重要性を強調。途上国においては女性の17%が起業家であり、将来的に35%の女性が起業したいと考えている。にもかかわらず、女性起業家が現在1.7兆ドルのファイナンスギャップに直面し、男性に比べて大変不利であること。しかもコロナ禍において資金調達へのアクセスがより困難になっていること。
さらに、ジェンダーボンドを設立し女性起業家に5000万ドルが提供されるインドネシアでのプログラムや、Eコマースのプラットフォームにおけるスキルアップやネットワーク支援、ケアエコノミーというテーマでのサポートなど、さまざまな例を挙げて女性起業家支援の大切さを訴えました。
「今日の会議の参加者や企業がサポートできることは何かありますか?」と佐々木かをりが尋ねると、「ご参加の企業のみなさんも、ぜひ良いケーススタディをつくっていただき、我々のマーケットである途上国でビジネスを広げ、モデルケースとなっていただけたらと思います」と、にこやかに画面に向かって呼びかけます。
そして、このWe-Fiの支援を受けている中東・イエメンの女性起業家が、この後に登壇です。