小池百合子東京都知事のパワフルなエールに続いて、今度は四国、徳島の上勝町から大塚桃奈さんが輝く笑顔と弾むような声とともに登場。上勝町にある「WHY」というゼロ・ウェイストセンターのラボラトリーからの中継です。
第5セッション
講演
ゼロ・ウェイストに向けた上勝町の挑戦!
循環型経済をめざす上勝の新たなチャプターを、みなさんと一緒に!
大塚桃奈氏Momona Otsuka
株式会社BIG EYE COMPANY Chief Environmental Officer(CEO)
「ゴミをなくすことは楽しくて、かっこいい。それはわたしの夢!」という大塚さんは、2020年春にICU卒業と同時に神奈川から上勝に移住。上勝町ゼロ・ウェイストセンターを経営するビッグアイカンパニーに就職し、現在CEO、といってもChief Environmental Officer!
早速、画面を共有しながら、大塚さんの明快で爽やかなプレゼンテーションが始まります。「ゴミは暮らしを豊かにするきっかけをもたらしてくれる可能性を秘めているもの。ゴミを通じて楽しくポジティブに社会に関わるきかっけを上勝からつくっていきたい」との志を抱きつつ、大塚さんは、上勝町ゼロ・ウェイストセンターを中心に「宿泊や視察を通じて、訪れる方々とともに、社会の中にどうゼロ・ウェイストを実装できるかを日々考えている」と言います。そして、日本のリサイクル率が約20%とされている中でリサイクル率80%を達成している上勝町の取り組みについて、たくさんの写真とともに紹介いただきました。
人口約1500人、スーパーもコンビニもなく緑豊かな美しい山間地域。上勝はもともと「野焼き」でゴミを燃やす、ウェイストだらけの町だったこと。2003年に日本の自治体初「ゼロ・ウェイスト宣言」を発表し、そこから18年間、どのような取り組みを行い、80%以上のリサイクル率を達成したのか。町民たちが皆、ゴミをなんと「45種類に分別」し、量り売りなどでゴミを出さないライフスタイルを実践する現状など、聞いているとぐっと引き込まれ、上勝町をぜひ訪れたくなります。
そんな上勝町にも高齢化の課題があり、また、リサイクルができていない20%のゴミがある。複合ゴミや衛生用品、使い捨てマスクなど、「どうしても焼却/埋め立てしなければならないものをどう再生のループにのせられるかも課題」と言います。
そうした課題に立ち向かうべく昨年オープンした宿泊を含むゼロ・ウェイストセンター「WHY」の様子や、美しい里山の夕景まで、しっかりカメラで捉えて中継していただきました。
最後に大塚さんは、今日の参加者のみなさんにこう呼びかけました。「上勝というローカルが目指すのは、サーキュラーなエコノミー(循環型経済)を実験的に試行錯誤しながらよりよい生活を実現すること。みなさんも、共に上勝の新しいチャプターをつくっていただければと願っています!」