何とも夢のようであり、でもそれが現実のビジネスであることに、みんなの目が輝きます。ファシリーテーターの小島さんが、宇宙に関心を持ったきっかけを尋ねると、「中学生の時、映画『インデペンデンス・デイ』の宇宙船の造形美に魅了されたのがきっかけ」と伊藤さん。一方、中学生の頃に『ホーキング、宇宙を語る』を読んで宇宙にのめり込んだという岡島さんは、最初は研究者になりたかったが、他のやり方で宇宙科学に貢献できないかと思い、金融業界に入ったという経歴も。
また、「宇宙の世界は理系で男性が多い分野だと思うが、女性であるために不利だったことは?」との問いには、伊藤さんは、「技術の場合、真理は一つなので、男女差は特に意識してこなかった」。岡島さんは、「それが不利かどうかはわからないが、意思決定を行う場面やベンチャーキャピタリストは男性がほとんど。宇宙は男の子のロマンだよねと無邪気におっしゃる方がいたりしますが(笑)」と、お二人ともジェンダーによるデメリットを意識することはあまりなかったようです。
後半は、ビジネスをスケールアップするための課題について。
「新しい視点という意味で、哲学、アートなど全然違う分野の人と積極的に関わっている。会社のメンバーもバックグラウンドが宇宙でない人が多い。その方が、より大きいものが生まれる」と岡島さん。「宇宙の用途や技術も、いろいろな分野の知見を集約して変えていかなければならない。それがスケールアップにつながる」と伊藤さん。
「私も『インデペンデンス・デイ』は観たし、『ホーキング、宇宙を語る』も読んだけれど、宇宙を自分の仕事にするなどとはただの一度も考えなかった。自分の中に刷り込まれた“女の子バイアス”、ジェンダーバイアスがあったのかも。お二人は本当に素晴らしい!」と、小島さんが讃えると、会場中に拍手が轟きました。
地球から宇宙へ、夢が無限大にスケールアップするトークショーとなりました。