衆議院議員の稲田朋美さん、野田聖子さん。そして、テレビドラマ化もされた日本初女性総理が主人公の『スケープゴート』作者、幸田真音さんという、そうそうたる顔ぶれがステージに登場しました。
「この3人が同じ壇上にいるというだけでもニュース。後ろを見てください。たくさんのカメラが入っています」という佐々木かをりの言葉にみなさんが振り返ると、そこには報道陣がずらり。熱気あふれるなか、まずは佐々木からの問いかけで豪華な鼎談がスタートしました。
「総理候補として一番近いところということで名前があがってくる稲田さんへ質問です。女性総理はいつ誕生するでしょうか?」
「一番近いと思っていませんが…」と笑いながら、稲田さんが答えます。
「野田聖子さんが総裁選に挑戦され、イギリスのテリーザ・メイ首相が誕生し、アメリカではクリントンさんが大統領候補。私はいつでも、日本でも女性総理が誕生することは可能だと思っています。ここはみんなで切磋琢磨してやっていくということじゃないかなと」
さらに具体的に、「2018年の総裁選で女性総理が誕生する可能性はある」と語ったのは野田さんです。
「パターンは2つ。ひとつはアベノミクスが順風満帆で結果を出したときに、稲田さんに続けてもらうこと。もうひとつはアベノミクスが失速した場合、思い切って政治を変えて女性総理に、という世論になること。これは決して夢のような話ではありません。良いにせよ悪いにせよ、着々とそういう時代がこの国には近づいてきたと断言したい」
幸田さんも、「時代が変わってきている」と力強い発言。
「私が『スケープゴート』を書き始めたのは4年くらい前。そのときには誰に取材しても、『日本では女性総理は無理』と言われました。しかし、今日のこのタイトル。女性総理は『誕生するか』ではなく、『いつ』誕生するか。これは大きな違いです。小説を書くときには荒唐無稽かなと思っていたのですが、今、誰も不思議だと思わないでしょう」
そして話題は、「メディアが女性の政治家を報道する際にみられる偏った表現や、女性としての強み、これからの外交に求められること」を幸田さんが指摘、総理へと近づくポストへと展開。白熱する議論にみなさんが真剣に聞き入り、ときには大きな笑いも巻き起こります。
「政治のなかで女性が実力をつけたという証は、2つの要職に就くこと。大臣なら財務大臣、党でいうなら幹事長。これらを女性がしっかりと務めることで、初めて総理大臣へのリーチといえる」と野田さん。稲田さんも「やっぱり勝ち取らないとね」とうなずきます。
最後に佐々木から、「稲田さんが戦争について過激なコメントをしているということがネットで書かれているので、心配をしている人も…。総理になられたらどちらの方向へ行かれるのか」と率直に問いかけると、稲田さんは「私自身、娘と息子がいる母親。戦争をやるべきだとか、平和主義を捨てるとか、思ったことも言ったこともありません」とはっきり否定し、佐々木が安堵する場面も。オープンな場で本音で語ってくださった3人に熱い拍手が送られ、「稲田さん、野田さん、お二人とも総理大臣になっていただきたい」と、佐々木が笑顔で締めくくりました。