DJからアメリカ留学を経て、父親の会社を継承しめっき業の社長に転身。悪化していた業績を再建させた事でも注目されている伊藤麻美さんは、「会社は10数億の借金があり、社員の生活を守らなければという思いと、めっき業という日本のものづくりを支える会社をつぶしてはならないという勝手な使命感によって社長になった」と、代表取締役に就任した2000年当時を振り返ります。
ファシリテーターの佐々木かをりは、今朝のトークセッションで小泉進次郎議員が「ストレスは乗り越える力になる」という話をされていた事に触れ、「私もささやかながら自分の会社を2つ経営しており、1社目はこの7月で30年目になる。社長であるということは、さまざまな試練があっても笑顔で居なければならないし、ある意味、自分と闘いながら大きな夢に向かっていくものだと思う」。
そして、話題は、起業してからの困難や社長としての決断へ。「起業して最初の1年ぐらいは多くの人に相談した。その内に、悩んでいても実は自分の中では結論が出ているということがわかってきた」と、閑歳さん。「自分の個性と、肌で感じる世の中の空気、肌感覚をミックスして、ここだという時に決断する」とは小篠さん。一方、伊藤さんは、「中小企業の経営は、大企業と違って、失敗すると家族が路頭に迷う。100年先を考えて未来のために投資が必要なこともある。いろんなものを見て、いろんな方と話して、自分の感受性を豊かにした上でジャッジしている」。
業種も経歴もさまざまな女性起業家たちが語るリアルな体験談、個性がほとばしる言葉の数々、惜しみなく差し出される知見に、会場のみなさんは熱心に聴き入っていました。
後半のインタラクティブなディスカッションタイムに入ると、会場から次々と手が挙がり、質問者の中には中学3年生で起業したという高校1年生や、今ちょうど起業体験プログラムでマネージャーを務めている高校生、マッチングスポンサーで参加した大学生など若い世代も多く、起業マインドが培われていることがはっきりと示されました。
登壇されたみなさんを追いかけるように、次世代の女性起業家たちがここから続々と羽ばたいて行くに違いない……。そんな風に予感させるセッションでした。