トークショー1
「男性が動けば日本は変わる」
講演に続き、今日最初のトークショーがはじまります。登壇者をご紹介した佐々木かをりが、
「男性を守りたいので男性のお二人は真ん中にお座りください」と言うと、会場は温かい笑いの渦に。
大門 小百合さん
八木 洋介さん
ファシリテーターをつとめる大門さんは、ジャパンタイムズ初の女性役員。はじめに、「女性はずっと努力して来た。育児もやりながら仕事をし、少しずつ階段を上がって来た。でも、どうも遅々として進まない。なかなか変わらない。やはり男性が変わらなければシステムは変わらない」と、テーマへの思いを語ります。
「タイタニック1号です。」一つ前の登壇者スプツニ子!さんの言葉を引いて、どっと笑いをとった株式会社LIXILグループ執行役副社長の八木さんは、「男性は同質性のワナにはまっていた。ガラパゴス化した日本のシステムは”オジサン”がつくってきた。今こそTime to changeと考え、LIXILグループでは最高の人が最高の力を発揮できるように変えていく。」と、力強く語ります。
もう一人の男性、日本電気株式会社代表取締役の遠藤さんは、「人間社会に対するvalueをつくり提供するという企業活動の中で、本来の心の有り様を素直に表現できる女性の力が必要。バリューの源泉がどこにあるのかわかっているのは女性だと思う」と、静かに力を込めて話されました。
遠藤 信博さん
森 まさこさん
続いて、昨年も国際女性ビジネス会議でご登壇くださった森大臣。「男性の男性による男性のための女性活用ということで、『男性リーダーの会』を立ち上げた。少子化が世界最速で進み、あと50年で働く人の数が半分になる日本。男女が一緒になってシステムを変えていけば、沈みゆくタイタニックでも男性も生き残れる」と、切れ味鋭いコメントで聴く人の心を捉えます。
後半は、「女性管理職を増やすには、具体的に何が問題で何から手を付ければ良いのか」に話題が展開。2020年までに指導的地位にいる女性を30%にする取組と、この1年で50人以上の女性が役員になった成果を森大臣が述べれば、「新しく管理職になる3割は女性と決めている。絶対やります!」と八木さんが宣言。
また、「技術系女子の大学卒業生が少ないので、そこを何とか森大臣に、」と言う遠藤さんに、森大臣が「NECが女性をどんどん採用すると言ってくれればリケジョも増える」と切り返す、そんなジャブの応酬のような一場面も……。
最後は、森大臣の「女性の人生はジャングルジム」というインパクトある言葉に多くの人が頷き、まだまだ聞きたい思いを抱えながら、あっという間の20分が終わりました。
注)出演者の肩書きは開催当時のものです。