「大学の同級生の佐々木さんを応援する想いも強く、今年も出席しました!」と笑顔で登場されたのは、衆議院議員の野田聖子さん。「ほぼ常連と化しています」との言葉通り、国際女性ビジネス会議でこれまで何度も熱いメッセージを発信してくださっています。
セッション2
講演
政界のGo Beyond
「女性を政治に向かわせる空気」を育むために、地方から変化を
野田聖子Seiko Noda
自由民主党 幹事長代行
衆議院議員
この日は菅政権が発足して11日目。幹事長代行に任命された今、「主たる仕事は幹事長と総裁の補佐。責任重大ですし、経験をフルに生かせる仕事をいただいた。女性だからというよりも実力によって選ばれた、これまでの蓄積が評価された第一歩と理解していただければうれしい」と、意気込みを語ります。
「とはいえ、深刻です」と切り出したのは、やはり女性閣僚の少なさです。女性の割合が7%という現状に対するGo Beyondの突破口はどこにあるのか。野田さんは、政治の始まりである「地方」に目を向けます。
「ほとんどの町内会では、9割以上が男性です。そこから政治が始まるのに、『女性を政治に向かわせる空気』がない。市町村議会は、国会よりもさらに女性議員のパーセンテージが低くなっています。人口減少のもとで地域の議会が疲弊している今、そういうところに率先して女性を送り込むという流れをつくっていきたい」
地方から変化を巻き起こす。そのために、野田さんはすでに具体的な活動を始めています。それは、政治家養成塾の開設。「校長は、野田聖子です」と、力強く語ります。
「落下傘のように、ブームのように女性議員が出るのではなく、しっかり育むということが大切。女性にとって必要なことは、『政治を目指したら孤立するのではないか』などの不安や自分を過小評価してしまうことを払拭するための道具立てです」
新政権によって、女性活躍への新たな動きも始まっています。
「菅総理が、アイデアのひとつに不妊治療の保険適用を出しました。女性が何十年、この治療によって社会的にも経済的にも苦しんできたか。その国難と戦っていく、具体的な第一歩を見せてくれました。その気持ちに寄り添って、多くの女性の苦しみを受け止めてきた一人として頑張りたいと思っています」
最後に、「誰もがこの国を支えていく権利をもっている。そんなことを改めて確認しあう、温かい、おもしろい会議となることを心から祈念します。私もご一緒させていただきます」と熱いエールが送られます。そして、羽田空港にいる小泉進次郎環境大臣にバトンタッチ。「野田聖子先生じゃないですか!」と驚く小泉大臣と、しばしトークが繰り広げられるという豪華なサプライズも。「小泉大臣も念願のパパになった。お互いに子育て中なのに、女性ばかりが『子育てと両立できますか?』と聞かれる、そういう当たり前を壊していくことも仕事のひとつですね」と温かく締めくくりました。