Women in Workplace : a positive tale of identity
自信をもって粘り強く、そして訪れたチャンスすべてにYESと言おう!
2つ目の講演、そのスピーカーは、日本マクドナルドのCEOとして約2900店舗で年間延べ14億人のお客様を迎える事業を統括するサラ・L・カサノバさん。
「ダイバーシティがビジネスにとって重要なら、なぜ日本であまり進歩していないのか。その理由は、独自の文化や役割の違い、保育施設の不足、もう一つは“自信”」と言い、会場の女性達をぐっと惹き付けます。
マクドナルド社の内部調査では、60%の女性従業員が昇進をためらう理由を「自信がないから」と答えたこと。また、「私自身は珍しい存在。日本のマクドナルドの社長で、女性で、カナダ人。だからダイバーシティを人より2倍体現している」と自らを評しつつ、「男性社会であってもトップになるには、強い女性であればいい。LIVE STRONGしながら前に進む自信を持つ方程式を、みなさんに伝えたい」と力を込めます。
その方程式、「秘伝のソースには3つの大事な材料がある」と言い、次の3点を挙げました。
1)毎日より良くなりたいと思い、そのために常に新しいことを学び改善する
2)自信をもって粘り強く
3)訪れたチャンスすべてにYES
1)については、学生時代に競泳選手でオリンピック目指して毎日「昨日よりより速く泳ぐ」と決めて努力を重ねたこと、ゴール設定や忍耐力など水泳から学んだことや、マクドナルドが大変だった時期に「ベターマクドナルドになればいい」と気づいたエピソードを語り、「完璧な自分になるのを待っていてはいけない。それよりも、より良い自分になることに集中すること。それはビジネスでも同じ」。
2)の「粘り強く」は、大学の論文を書く時、マクドナルド・カナダの社長ジョージ・コーハン氏にインタビューが実現するまで直接何度も電話したことや、就職応募したのマクドナルドの志望部門長にNOと言われ、またもやジョージ・コーハン氏に手紙を書いて直談判して仕事を得たことなど、ユーモアあふれる語り口調で聴く人を魅了します。
そして、マクドナルド・カナダで働くある日、ジョージ・コーハン社長から「モスクワのマーケティングチームを率いてみないか」と言われ、ベルリンの壁が崩れて数年後という不安もあったが、勇気を奮い起こして赴任。「ここで3つめの大事なことを学んだ。訪れたチャンスにはすべてYESと言おう」と。
「誰かがドアを開けてくれたら、そこには自分が成長する素晴らしい機会が広がっている。私も本当は毎回怖かったけれど、YESと言って引き受けた。まだまだ私達にはポテンシャルがある」。
カサノバさんの自信と情熱、強い向上心が、言葉とともにどんどん溢れ出し、会場中に広がって行くようなスピーチとなりました。