「もっとBigになるために一番必要なことは、女性自身の自信。ひたすら前向きに自分のやりたいことをやってほしい」
「世の中のあらゆる真実にはpros(良い点) とcons(悪い点)があるが、一つだけprosのみの真実がある。それは、女性が輝くこと!」。ネットイヤーグループ株式会社 代表取締役社長 兼 CEOの石黒不二代さん、冒頭から明快な直球で、会場の女性達の心を鷲づかみにします。
ご自身のキャリアのスタートは、編集の会社でのアルバイト。当時は男性向けの求人ばかりで、翌年ようやく1社、名古屋で4大卒の女性を採用する企業があり、面接を受けたと言います。「ちょっとでも開いているドアを見つけると、グワーッと大きく開くことが得意なんです」という石黒さんは、1時間の面接で採用が即決し、ブラザー工業にて海外向けマーケティングを担当。女性で初めて海外出張を担うなど仕事ぶりも認められて良い時間を過ごしたそうです。
その後、東京に居を移すと同時にスワロフスキー・ジャパンに新規事業のマネージャーとして就職。31歳で出産したとき、「18時以降に開いている保育所がない」という「鍵がかかった状態」にぶつかりました。それなら鍵が開いている場所を探そうと、子どもを抱いてスタンフォード大学に留学し、MBAを取得。シリコンバレーでハイテク系コンサルティング会社を設立の後、ネットイヤーグループに参加したと、ご自身のパワフルなキャリアを軽快に語ります。
そして、女性がThink Bigになるためには、「過大な自信を持つ必要はないが、ぜひ自分に合った自信を持ってほしい」と強調。理系や大学教員に占める女性の割合が少ない、上場企業約3500社の内女性が代表権を持っている会社はわずか0.8%、女性は給料の交渉をあまりしないというデータもある。こうしたことは、「男性に比べて、女性が自信を持っていないからではないでしょうか」との問いかけに、会場の多くの女性が頷く姿が。
最後に、「女性が活躍できるためには様々なハードルがある。もっとBigになるために一番必要なことは、女性自身の自信。ひたすら前向きに自分のやりたいことをやってほしい」と、力強い励ましの言葉で締め括りました。
鍵が開いているドアを見つける、そのドアを思いきり大きく開く、そして自信を持ってやりたいことをどんどんやっていく。石黒さん自身が実践して来られたキャリアの築き方は、まさにBeyond the limit。貴重なお話に、ひときわ大きな拍手がおくられました。