「Think Big ── 当たり前の次のステップではなく、最大限に自分の発想を広げて踏み出す、そんな1日に!」
「みなさん、おはようございます!」ステージから会場へ、佐々木かをりの声が響き渡ります。みなさんから「おはようございます!」というすがすがしい声。第21回 国際女性ビジネス会議は、本会議の実行委員長である佐々木のオープニングスピーチで幕を開けました。
「国際女性ビジネス会議は、この名前になって21年目。実は違う名前でその前に6回開催しているので、私にとっては27年目になります。ここであまり年齢を計算しないようにしていただきたいですね(笑)」笑い声が起こり、会場の空気が一気に和らぎます。
続けて、今日は国内外から1000人以上の参加者がいること、30以上の大使館から大使・公使などが参加していること、そして東日本大震災の直後につくった、被災者や学生の参加を支援するマッチングスポンサープログラムについて語ります。
さらにエジプトから、「UN WOMEN(ジェンダー平等と女性エンパワーメントのための国連機関)」の支援で来日したビジネスリーダーたちを紹介する場面では、「アラブ世界きってのジュエリーデザイナー、外務省の大使、大統領の経済最高顧問…」という言葉にみなさんが身を乗り出し、会場の中央に注目する姿が見られました。
そして話題は、男性の参加者へと移ります。
「男性の数、毎年増えてきている気がします。今年は11~12%の比率。これは、21年の歴史のなかで最高の数値です!」
佐々木が笑顔で語ると、ここで割れんばかりの拍手がわき起こりました。会場にいる男性陣も拍手を送っています。それに応えるように、佐々木が力強く続けます。
「政府の女性活躍推進は、『202030』という数字を掲げています。私たちは2020年までに男性比率を30%、あるいはもっと高くしていきたいと思います。ぜひ来年は素敵な、想いの深い男性を連れてきてください」
熱い言葉に会場がひとつになったところで、佐々木から今年のテーマ「Think Big」についての想いが発信されました。
「国際女性ビジネス会議の過去20年の歩みを、ただ一歩前進させるだけではもったいない。もっと大きなステップでとらえることができないか。そこで考えたテーマが、Think Bigです。
『大きく考える』とは、私が社長だったら、総理大臣だったら、大統領だったら、あるいは世界中が注目するフィルムに映されていたら、どんなふるまいや発言、思考をするか。大きく空想を広げ、自分の思考をストレッチすること。
今日は1日、ビジネス、経済、教育、健康、政治、国際問題、SNS、さまざまなテーマでディスカッションしながら、『当たり前の次のステップ』ではなく、『最大限に自分の発想を広げて次へ踏み出す』、そんな1日にしたいと思っています」
まもなく始まる1日へ向けて、最後にみなさんの背中が力強く押されます。
「私たちにできることは、いま最大限に環境を提供するということ。ここからは、みなさんお一人おひとりの手に委ねられています。この瞬間から夜まで、いい体験、いい出会い、いい学びを、どうぞご自身の力でつくっていただきたい。いい1日だったねと笑顔で語りあえる。そんな1日を過ごしたいと思います。どうぞお楽しみください!」
佐々木のメッセージを受け止めたみなさんからの熱い拍手とともに、いよいよ「Think Big」な1日がスタートしました。