リポート

円卓会議リポート

円卓会議 102

政治を動かす。政策を考える。

翁 百合

翁 百合さん

株式会社 日本総合研究所理事

小宮山 洋子

小宮山 洋子さん

フリージャーナリスト
小宮山洋子政策研究会代表

河野 太郎

河野 太郎さん

衆議院議員

林 文子

林 文子さん

横浜市長

佐々木かをり

佐々木 かをり

株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長
株式会社ユニカルインターナショナル 代表取締役社長

翁 百合さん 翁 百合さん

河野 太郎さん 河野 太郎さん

会場はスタート前からすぐに席が埋まり、イスが追加されていきます。好きなテーマを選んで参加できる円卓会議のひとつ、「政治を動かす。政策を考える」は、大変多くの人の関心を集めているようです。ファシリテーターを務める佐々木かをりが「どんどん写真を撮っていいですよ。自由に楽しくいきたいと思います」と笑顔で切り出すと、会議は政治と政策がテーマとは思えないほど明るくワクワクするような雰囲気の中でスタートしました。

最初に意見を述べたのは、厚生労働大臣も務め、現在はフリージャーナリストである小宮山洋子さん。政治が遠く感じるというみなさんに対し、「政治に絶望しないでください。政治は動かせます」と力強い言葉で答えます。そしてご自身が政治を動かそうと政治家になったいきさつや、DV防止法を3年かけてつくったこと、児童虐待法を改正、さらに学童保育について初めてガイドラインを作ったことなど、パワフルに政策に関わっていった貴重な体験談を語ってくださいました。

午前の講演でも熱いスピーチをしてくださった林文子横浜市長は、現場の視点が求められる基礎自治体の首長と、全体を俯瞰する国会議員の役割の違いを述べ、「国と地方の幸福な関係」について解説。「政策をつくる国と、それを実現して課題を提案する自治体とのいい関係づくりを目指したい」と語りました。

開口一番、「気が弱いものだから、女性が多いとあがっちゃって……」とつぶやき、みなさんの笑いを誘ったのは、この中で唯一の男性スピーカーである衆議院議員・河野太郎さん。自身の選挙区である大磯町の町議会が女性過半数を実現していること、平塚市長は女性が二期続いていたことなどを述べ、女性の声が政治に反映されることの重要性を訴えました。

規制改革会議の委員である翁 百合さんは、民間人として規制改革に携わることの意義を語ります。「子どもたちなど次世代に向けた視点で提案していきたいと思っています。特に保育は女性の視点がすごく大事だと思うので、ぜひみなさんの力を貸していただきたい」そして話題は、私たちが声を届けるための窓口、議員への働きかけ方など、具体的なアクションの方法について展開していきます。

後半は、会場とのディスカッションです。次々と挙手するみなさんから、「待機児童問題」「配偶者控除」「クォーター制度」、さらに「一人暮らしの高齢者を支えるコミュニティづくり」「政治に関心を持たせるための教育」「中小企業の後継者問題」「18歳選挙権」まで幅広いテーマが挙げられ、高密度な対話が繰り広げられていきました。

小宮山 洋子 小宮山 洋子さん

林 文子さん


佐々木 かをり

「政治を使いこなしてほしい。政治側からの働きかけを待つのではなく、身近な地方行政から、インターネットから、積極的に声を届けてほしい」という政治家からのメッセージで、円卓会議が終了しました。真剣な言葉が飛び交いながらも、何度も楽しげな笑い声が巻き起こった60分間。多くの方にとってここから政治へのとびらが開かれ、行動を起こす決意につながったのではないでしょうか。

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イー・ウーマンピアからのリポート

鴨谷 香 さん

「生きる責任」という言葉に私はハっとさせられました。政治に興味を持ち、学び、行動して社会をつくっていく事はこの国、地域で生きる自分の責任なのだ、と再認識した1時間でした。テーマは規制改革会議で実際に取り上げられている保育等の現状や税制問題、また若者の政治参画状況が低い現状や今後の18歳投票の是非やクォータ制について、そして日本で初めて女性が過半数を超えた大磯町議会の事例等、多岐に渡りました。現役で国政・基礎自治体でご活躍の河野氏、林氏、研究者・専門家の翁氏、小宮山氏の貴重なご経験・率直なご意見が佐々木氏によりユーモアたっぷりに引き出されました。
私にとって、選挙や格式ばった講演以外に政治家の生のお話をお聞きすることは初めてでした。友達のような、仲間のような雰囲気で5名の皆さんが熱くご自身の政治についてお話しされる姿はとても身近な人の姿にみえ、笑いながら参加しました。大事だとわかっているけどできない・・から抜け出さないといけない、政治は決して自分から遠くなく、今の自分の生活・今後の自分の子どもたちの幸せのためにあるのだから、仕事に・子育てにと忙しい今こそ、長期的視野を持って政治に関わっていこうと思えました。

カイト チカ さん

「情報発信の大切さ」ということに改めて気付きのあった場でした。河野太郎さんが、「さまざまな立場の生の声を聞きたいと願っていても、地元の会などに出席してくれるのは、専業主婦の方が多い。皆さんが参加しやすいタイミングなども工夫しますので、働く女性の声をもっと聴きたい。」とおっしゃっていました。言われてみれば、その通りです。私を含めて、私の周りの働く女性たちは、政治のことについて自分の意見をしっかり持っている人が多い。一方で、その考えをキチンと政治の場に伝えるということをどれだけ意識していたでしょうか?また、その方法を知っていたでしょうか?
佐々木かをりさんも「イーウーマンの円卓会議などに参加してください。声を上げてください。皆さんの声を規制改革会議などを通じて発信していきます。」とおっしゃっていたことがとても印象的でした。
「政治は思い通りにならない」と思い込んでいましたが、「ひとりひとりが声を発しなければ、動かない」という考えに変わった1時間でした。

注)出演者の肩書きは開催当時のものです。

過去の国際女性ビジネス会議

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